排卵誘発剤
静岡市から通われている2人目不妊の女性の話です。
約半年25回ほど来られた時に辛そうな顔で話してくれました。「静岡市内のTクリニックで内診を受けたところ子宮内膜がペラペラに薄くなっている。」と指摘されたそうです。
彼女はこちらへ通い始めた頃から別の婦人科で排卵誘発剤を処方されていたそうですが、Tクリニックの医師から投薬の履歴について「こんな時期に飲んでいたの?」と言われてショックを受けたそうです。
「誘発剤は生理周期に合わせ適期に使用しないと副作用で子宮内膜に悪影響を与える場合もある事についての説明を、以前の医師からは受けていなかった。」とも話してくれました。
「半年間を無駄にしてしまった。」と残念そうな顔をして話す彼女を見て、こちらも遣り切れない気持ちになってしまいました。
何故ならこちらに半年ほど通い、体質的にはかなりのレベルまで改善され、ご主人のチェックをし始め最終段階に入った時期の話ですので【せっかく此処まで来ていたのに】との気持ちになりました。治療家としても辛い話なのです。
本人としても体質が少しずつ改善されて来ているのを実感しながらの、こちらへの通院でしたが、クスリによって逆効果が出ていしまったのでは本当に残念な話です。
厳しい言い方にはなりますが、早く妊娠したいとの焦る気持ちが招いた結果だと感じます。これから先、同じような失敗をしないためにも私自身にとって忘れてはならない注意点だと思います。
スタート時期での気持ちのズレ
今回の話にしても治療家の気持ちと患者さんの気持ちにズレがあった様な気がします。
私は初診時には誰に対しても必ず
「あなたの身体に異変があるから妊娠できない、それは生殖系の働きが細胞レベルで不健全になっているからで、それを改善させず薬で無理にさせようとしても効率が悪いから、焦らずに妊娠できる体質にしましょう」
とは伝えているものの、こちらの思惑と患者さんとの思惑がうまく噛みあっていないのでしょう。これはとても大きい問題であると感じています。
体質が悪いから科学的な対処をしても結果が出ないのですから、まずは体質改善をすべきだと思うのですが、その辺の理解が出来ない人も多いのが現実です。
同時進行は自然治癒の考えからすると、効果を殺してしまうリスクがあります。なぜならどんなクスリであっても薬効がある限り副作用も必ずあるからです。
その副作用にしても体質が悪ければ強く影響してしまうと私は考えます。体質が良ければクスリによる副作用も抑え込むパワーが身体に有るとも感じています。
無理なものは無理と感じる感性
私は不妊に悩む女性に強く伝えたい気持ちがあります。それは無理なものは無理といった単純な感性を持って頂きたいという気持ちです。
私たちは幼い頃より【身体の事は全てお医者さんに任せておけば良い】といった教育を受けて育って来ました。その常識が本当に正しい物なのでしょうか?
不妊であれば、【冷え体質】【生理痛】【生理不順】といった何処にでも転がっている問題をクスリだけで解消する事が正しい対応なのでしょうか?
例えば【生理痛】ですが子宮に問題があるから生理痛が出るのに、鎮痛剤でその痛みを麻痺させ【痛み】という症状だけを消す事が常識となっています。
子宮の問題とは細胞レベルでのトラブルなのです。つまり新陳代謝の活動が正常でない為に起きる問題なのですから、クスリで痛みを消してしまう事が便利ではあるが、いかにリスクを伴う事であるかを知って頂きたいと強く感じています。
【無理なものは無理ですが】【無理を道理に変える事は可能です】それは血液の力で細胞の新陳代謝を活発にさせ【妊娠が可能な身体に体質改善をさせる事】なのです。
焦る必要はありません。たとえ原子卵の数が少ない事を医師に指摘されたとしても、焦る必要はありません。あなたは何人の子供を欲しいのですか?5人も6人も欲しいと願っているのですか?原子卵が少ないのであれば、少ない卵を健全な卵巣で確実に成長させ子宝をゲットするといった自然な考えにスイッチして下さい。
血流が悪く新陳代謝の活動が弱った、元気のない卵巣にクスリで鞭打つような治療は避けた方が良いのではないでしょうか?血流を正し細胞レベルから元気を取り戻してから体外受精などの高度医療を利用することで成功率は格段に上がる事を知って下さい。