体外受精を効率よく成功させる
不妊治療に悩む女性に感じて欲しい事
不妊治療を開始して5年目となるHさん36才の体験談をとおして不妊治療に悩んでいる多くの女性に対してのアドバイスとなる様な記事を書いてみようと考えました。
今回の体験ビデオは少々長くなってしまいましたが彼女の気持ちを収録しました
タイミング法からスタートし4回の体外受精まで
妊活をスタートするも妊娠出来ない事に不安を感じ、専門病院へ行く事となったのが5年前との事でした。お決まりのタイミング法から始まり人工授精を6回ほど試みてみたが結果は出ずに体外受精へステップアップしたと語っています。
2回の採卵でそれぞれ2個ずつの受精卵
彼女の証言で1回に2個ずつの受精卵を採れたが、1回目と2回目の移植では着床すら出来なかったそうです。それからどのくらいの期間があったかは不明ですが2回目の採卵となり、その時も2個の受精卵を確保できたとの事、その受精卵を2回に分けて移植したそうですが、彼女にとっては3回目の移植によって初めて着床が出来たそうです。しかし卵の成長が出来ず結果的には3回目の移植も失敗。
残った1個の受精卵については1回目2回目と同様に着床すら出来なかったそうです。そのタイミングで医師から「卵の質が悪いのだと思う」との指摘をされたそうです。
卵に元気がないのは自分の身体に問題がある事を悟る
彼女は医師からの言葉にこのまま病院に任せておいても無駄ではないか?とした気持ちになったと話していました。この気持ちというか気付きが大変に重要な事であると感じています。卵に元気がないのにはそれなりの原因があります。その原因を無視して何回も体外受精を続けてしまう女性が何と多い事か、高額な医療を続け経済的に行き詰まり、精神的に病んでいく多くの女性を今までに何人も見て来ました。ただ悩むのではなく不妊の原因についてもっと真剣に自分の事として学ぶ必要を感じます。
不妊に良いとされているものを手当り次第に体験しようと思った
彼女はとにかく自分の子供が欲しかったそうです。ですので漢方薬・サプリメント・酵素風呂・ヨモギ蒸し・鍼灸・光線療法・整体・マッサージとありとあらゆる健康法を友人からの情報やネットを頼りに探したそうです。この辺に彼女の真剣さを感じます。ただ何となく通ってみたり、あの人が行って成功したから・・・といった曖昧な探し方ではなく、自分が納得できる選択をしようとする姿勢です。その姿勢が当院への出会いに繋がったものと感じます。
サイトに書いてある内容に共感できたし理屈に筋が通ていると感じた
彼女の体験談に出ている言葉ですが、この言葉こそ彼女のレベルの高さを表している言葉であると私は感じます。多くの女性に共通しているのがサイトの内容を理解する努力をしていない事です。体外受精という高度医療を受けても妊娠出来ないのには、それなりの理由があるのです。生殖器官のエラーであったり、ホルモン系の不具合であったり、他では知らされていない消化器系のエラーであったり、その原因は多岐に分かれていますが、必ず毎日の生活の中で異変や症状で体はそれを本人に伝えようと信号を出していますが、不妊に対する知識が無いのでその信号を見落としてしまっているのです。その信号である症状を我慢したり薬で麻痺させることで体は本格的に健康を害して行きます。後ほど説明しますがその信号が彼女にも出ていました。
初日に調整を受けて帰宅したら強いダルさと眠気に襲われた
彼女の証言の中で特に注目すべき感想が、術後の変化です。「多くの整体やマッサージを受けて来たけど、今まで経験した事のない【ダルさ】と【眠気】で今までの整体との違いを感じた。」との言葉です。このダルさや眠気には理由があります。不妊治療に悩んでいた彼女には精神的なストレスがあったのです。そのストレスが交感神経を刺激して常に働きモードでの生活をしていたと考えられます。その表れが彼女の鎖骨の歪みという形で現れていました。鎖骨が歪む事でその下を通っている【迷走神経】を圧迫して【空元気】の体質にさせていた訳です。つまり【お休みモード】にならない体質になっていたのです。一見元気そうに見えてしまいますが、実はこうした状態が永く続く事で病的な体質となります。それが全身の骨格調整によって副交感神経の働きが正常な状態に戻る事によって眠気が出たのです。
人間は昼間は交感神経優位の状態で良く動き良く働く状態となり、夕方になると疲れを感じ眠気が出るといった生活パターンが健康体であると言われています。夜遅くまで活動的、というのは元気そうに見えますが、自律神経の乱れによる不健康な状態である事を知って下さい。彼女が気付けなかった身体からのサインは他の人に比べ度を超して頑張る事が出来る体質であったという事なのです。
妊娠が目的ではなく自分自身を健康にして、元気な赤ちゃんと出会うのが目的
彼女の証言でこれまた注目すべき言葉が「目の前の目標に惑わされない様に」との言葉です。彼女のメンタルにも焦りはありましたが、彼女なりに気持ちを整理して「今できる事を続けて行く事をすべきだと思った」とした志向が彼女に良い結果をもたらせた様な気もします。「自分の身体を良くする事が生まれて来る赤ちゃんの健康にも関係するはずだから」との言葉も印象的に感じます。
そうした当たり前の発想に欠けている女性が多いのではないか?とも感じています。とにかく早く妊娠したいという気持ちだけが前に出てしまい、自分の身体を見つめ直すという大切な思考が置き去りにされている。多くの女性にそうした焦りから出る落とし穴がある事を知って頂きたいと思います。簡単に云うと焦ってはいけない事。焦って墓穴を掘るよりも何が原因なのかを冷静に考えてみる事が大切だと考えて下さい。
自然妊娠に拘らないという発想
彼女は私が想像するのとは全く違い、予想を遥かに超えた通院回数を重ねました。初回から数えて55回という通院回数を要しました。初回の日で34才という年齢から考えても随分と優位な立場だったのにも関わらず、私の予想を遥かに超え難航した症例です。何がそうさせたのかですが、彼女の背中の関節癒着が解消され難い体質であった事が最も大きな要因だと考えています。身体の柔らかさ等は他の女性に比べ随分と良い様に感じましたが、背骨の調整がどうにも良くならない。こちらとしても首を傾げる事が多かった女性です。これ以上ズルズルと通わせるのは酷な事だし不妊治療が保険適用にもなった時期でもあったので、体外受精について相談する日もありました。こちらへ最初に来た頃に比べお腹の硬さは無くなったし、生理間隔や体温グラフにおいても整っているし、自然妊娠に拘る必要もないのでは?とした考えが双方に出て来て、彼女にとって5回目となる体外受精の選択となった訳です。暫くは連絡も途絶えていましたが、ある日に妊娠の報告を兼ねた予約が入った訳です。「つわりが酷く一人では行けないので旦那さんと行きます。」との電話でしたが、調子が悪いのに元気そうな声でした。やはり結果が第一なんだなと納得もし、その報告に心の底から喜びを感じました。苦労した分喜びも大きいとは昔の人は良い事を言ったものです。
つわりが酷い事についても彼女は良く理解していました。何故なら背中の癒着がなかなか解消されない体質であることを知っていたからです。背中の関節癒着は消化器系のトラブルを起こしやすいので当然ながらつわりも強く出るのです。
体外受精と体質改善を併用してのスムースな不妊治療
彼女が念願の妊娠そして順調な推移は偶然に起きた訳ではありません。年齢的な条件を単純に考えても2~3年を経過しての出来事なのです、偶然ではなく必然的な変化が今回の結果に繋がっているのです。体外受精をしても着床すら出来ない卵しか作れない弱った卵巣へ新鮮な血液を送り込んでやった事で得る事の出来た症例なのです。私のやった事を誇張する訳では決してありません。新鮮な血液を弱った細胞へ送り込むことで、細胞の新陳代謝が旺盛となり元気を失っていた卵巣が元気を取り戻しての自然な現象なのです。こうした事は病院では出来ません。彼女の言葉に「術前にお腹を押された時には激烈な痛みがあったが、術後には痛みが消えていた。」とした言葉がありますが、それこそが血流改善の大切さを表しています。骨格の歪みによって腹部の太い血管が圧迫され続け細胞に酸素欠乏の炎症があったのです。その炎症が術後には消えて痛みが無くなったのです。そうした血流を改善しての体質改善をしないままでは、体外受精に何回チャレンジしても結果は出ません。卵巣自体が元気を失っているからです。
先にも書きましたが、彼女は私が想像していたより遥かに難航した女性です。今回の事で体質改善をしながら体外受精も取り入れるといった方向性について真剣に考える時期に来たのかも?と自分の中で考えています。よりスムースにより安全に理想的な不妊ケアを模索して行きます。