悪性リンパ腫の自然治癒
リンパ癌(悪性リンパ腫)の自然治癒1
豊田さんが私の所に初めて来たのは今から8年も前の平成14年だった。娘さんの腰痛がきっかけでご縁が出来たのだが、これがまた激しく硬い身体をしていたのでこの先に大きな病気に罹りそうだから気を付けて・・・と話した事を覚えている。
そして3年ほど経過した平成17年の暮れに怪しい物が出来たといってやって来た。左の鎖骨の上方にクリクリとした塊が出来ている、何気なく彼の爪を見ると手も足も全ての指の爪が横方向に割れている。
こりゃおそらくガンだぞと直感したので私は病院での精密検査を受けるように薦めたが、案の定リンパ癌と診断された。
それから約4年という永いような短いような時の流れの中での、豊田さんと彼の病気に対しての関わりみたいなものを思い出しながら書いてみる。今回は期間も長かったので何回かに分けて書く。
豊田さんが病院の検査を受けたのが平成18年1月だった、K市民病院を受診したのだが、「即、抗がん剤での治療を開始する」との事で、F市民病院を紹介されたのだが彼はその場で断った。病院から自宅にも電話が入り、「抗がん剤治療を拒否しているが家族は了承しているのか?」との内容だったらしいが、奥さんも勿論承知の選択であるとの返事をした。
豊田さん夫妻は健康関連の情報をかなり高いレベルで持ち合わせていたので、担当した若い医師の「直ぐに抗がん剤を使わないと余命1年ですよ」という脅しにもとれる言葉にも全く動じなかった。
しかも「病院の指示に従わないのであれば、これから先の検査も受け付けない」という説明もされたので、検査結果の資料を全て買い取り半ば逃げるような形で病院を出てその足でそのまま名古屋本部に資料持参で初診を受けに車を走らせた。
ガンとかの直接生命に関わる病気の場合には、名古屋本部で初診を受けてから、最寄の支部で治療を受けるといったシステムになっている。
患者さんにとっても、支部にとっても安心なシステムである。豊田さんのMRI写真を見ると頚椎が左側に大きく捻転している、ガンは左の首の付け根の鎖骨の上部に出来ていた、首の周辺を押さえてみても明らかに左の方が右に比べて硬い。
首の骨が捩れるのは首を支える筋肉の左右のバランスが悪く硬くなり硬い方に引っ張られて起きる。硬いという事は血液もリンパも流れが悪い事を示している、当然そこには老廃物が溜まってしまい、やっかいな物が出来てしまうのだ。
抗がん剤でその場にあるガン細胞を攻撃する事も有効かもしれないが、前記したようなガンを発生させてしまった原因までは改善されない。豊田さんはその原因を改善させようとする自然療法を選択した。
骨格の歪みを調整して血液やリンパの流れを正常な状態に戻し、食生活も見直して血液の質を高め、免疫力を強める事も同時進行させるNRT総合免疫療法を治療手段としてその後の経過観察を病院にお願いするといった形をとったのであるが、K病院では検査をしてもらえないので、御前崎市のO医院にその後の検査をお願いしたところ、O先生は豊田さんの事情もよく理解されて、引き受けてもらえた。患者思いの立派な先生だ。
それにしても、多額な税金を使い最新の検査機器を設置している市立病院が、治療方針に従わない事を理由に定期検査を受付けないとは少々問題があるのではないか?病院にも色々な事情があるのだろうが、その辺は何とか改善して欲しいものだ。
週に2回を目途に調整をしたが10回ほどで胸や腹に痒みを伴う湿疹が出始めた。完璧な解毒反応だ、足の裏にも汚い湿疹みたいなものが出た。
免疫が高まると汚物の塊みたいなガン細胞が溶かされ、皮膚を通して汚れが排泄される。本人としては痒かったり痛かったりで辛いが、ガンを細かいミクロの世界で処理している証拠だと思えば何とも有り難い。
そうこうしているうちに、今度は手足の爪の付け根が腫れて来た。これも解毒反応だろう、やがてそれらの爪は全て抜け落ち、薄い爪が生えては、また剥がれたりを3回ほど繰り返した。
汚れが硬く固まって腫瘍となりそれが溶かされる事で、皮膚や末梢の血管に影響を及ぼすのだ。大沼先生はガンは汚れた血液の集合体みたいな物であり、清らかな流れの川には発生しないが、ドブ川の様な流れの淀んだ場所に発生してしまうボウフラみたいな物だ。
といった講義を何度となくされているが、豊田さんの解毒反応を実際に見たり、触ったりした事で誠に要領を得た話であると確信できた。
豊田さんはゴルフ好きで腕前の方も一流で、シングルプレーヤーでもある。当然ながら日焼けもしているが、顔の色が何となく不健康であった、くすんだ様な艶のない感じだったが、次第しだいに顔色が良くなり艶も出てきた。
食事にも気をつけ、何よりゴムバンドを使った自己療法を人一倍に頑張った特に五十肩巻きは巻く姿が手早く美しささえ感じるほどに熟練していた。
上達すれば動きに無駄がなく綺麗に巻ける。しだいに顔色も良くなり、近所の人とかゴルフの関係者からも顔色のよさを指摘されたり、本人としても気分良く生活が出来ていて
O先生も放射線治療を豊田さんに勧めながらも「柔らかくて小さくもなっている。これが本当にガンだったのかねぇ」であるとか「どんな治療をしているのか?」といった事を口にするほど順調に改善されていた。診断を受けた頃より約24ヶ月経過した20年1月の頃の話である。
誰でもそうだが調子が良くなってくれば油断もする、人間である以上は仕方ない最初はキチキチと通って来るまじめな患者さんだった、しかし段々と通う回数が減ってきてこちらがヤキモキとした時もあったが、本人はケロッとした感じで仕事にゴルフに励んで病人とは思えない生活を続けていた。20年4月16日に久々に来た時に顔色が今までとはまるで違い、黒く艶のない感じになってしまったので驚いて何か変わった事をしたのかと聞くと、キノコのエキスみたいな健康食品を知り合いから教えられて飲んだところ、便秘になってしまったとの事で痩せても来たとの返事だ。
これは後から聞いた話だが、その便秘は強烈もので、一ヶ月に便通が3回しか無かったと言う、少々信じ難いようなレベルのものだった。
こちらとしても大変に心配なので、病院での検査を勧めた。その結果というのがまた凄まじいもので、肝機能を表すALPが何と1万2千まで上がってしまい、緊急入院の必要があるとの診断だった。
肝臓にガンが入ってしまったのか・・・?とか良い事は考えない。ALPが3,000以上になると黄疸が出るとされ、肝硬変・肝ガンや胆嚢ガンを疑うとされた数値が1万2千まで跳ね上がってしまったのだ、医師としても驚きの数値であったのだろう、しかし彼には黄疸が出ていない。
O先生も「こんな数字で黄疸が出ないのが不思議だ」と話されたと聞いている。すぐさま浜松N・S病院を紹介して即日入院を勧められ、豊田さんもそれに従ったが、N・S病院ではステージ4のリンパ癌と診断され、ここでは手に負えないとの事で浜松の大学病院に転院する事となったのであるが、それからの事については次回の健康ジャーナルに掲載する事とする。
リンパ癌(悪性リンパ腫)の自然治癒2
前回は順調に改善されていたリンパ癌の豊田さんが、肝機能を表すALPが1万2千にまで跳ね上がり、大学病院に緊急入院をする事となってしまった所まで書いたが、今回はその入院期間の事について本人の話に基づいて書いてみる、その前にその当時の自分の気持ちなども思い出しながら書くことにする。
豊田さんが医大へ入院された頃の話だが、私も非常に不安定な気持ちになった、自然療法を選択した患者さんに対して自分なりに精一杯の努力をして健康指導という形で関わってきた。そして豊田さんの身体もそれにこたえて改善もされて来たと感じていた矢先の出来事だ、平穏な気持ちでいれる訳がない。
いったい何でだと感じたり、もう少し積極的に通うように言えば良かったなどと過ぎ去った事を悔いたりもした。豊田さんの近所から治療に通っていたお婆ちゃんからも「あの人は年内までは生きてはいれないだろう」といった噂が近所で流れている事も聞かされた。
正直なところ私も肝臓に癌が入ってしまったのではないだろうかと考えていたし、家族も同じ事を感じていたと奥さんが後から話してくれた。辛い気持ちの毎日だった。それほど豊田さんは急激に痩せて顔色も悪くなっていたのだ。
そして暫らく連絡も無い状態が続いたのだが、8月中旬に元気な声で「退院したので調整を受けたい」との電話が入りこれから書く話を聞くことが出来た。
実際に会ってみると顔色も元気な頃の状態に戻り健康そうで一安心した。浜松N病院ではステージ4末期のホジキン病(悪性リンパ腫)と診断され医大へ転院という事になったが、医大の医師は豊田さんのリンパ腫を触診して
「K市民病院で検査した時に比べて半分以下に縮小しているし、柔らかくもなっているのでこれは完全に治るから心配ない、現在は肝臓の機能が落ちているのでそちらを先に治療しましょう」との説明をしてくれたと聞く。
豊田さんとしても「これは治ります」とハッキリと医師から断言されてさぞかし安心した事だろうが、便秘も解消され、食事も美味しく食べる事もできて元気そのものの入院生活だったらしい。
毎日やる事は肝臓に対する検査のみで、約90日間入院していたのだが結局肝臓への癌の転移は発見されず異常なしとの結果が出た。しかし、ALPが1万2千にまで跳ね上がってしまった原因までは解らなかったらしい。
キノコのエキスが原因なのか定かではないが、極度の便秘がALPを上げてしまったのではないかと質問しても明確な答えは返って来なかったと聞く。
いったい何故だろう、そこで私はあくまでも想像の域ではあるが、リンパ癌を免疫細胞が攻撃して、それによって溶かされたガン細胞の死骸が血流に乗り肝臓に入りALPを上げてしまったのではないかと考えてみたがどうであろうか?
治療の初期に出た皮膚への解毒反応と同じ様なことが肝臓に出たと考えれば何となく納得できるがどうだろう?
その辺のことについては、現代医学では研究もされていないので答えが出て来ない。だいいち免疫の働きでがん細胞が溶かされ、その毒素を排尿・排便だけでは排泄しきれずに皮膚をとおして解毒するといった、神様が設計した偉大な仕組みがあることさえ医療現場では考慮されてはいない。
患者の身体に対するダメージを無視して、そこにある悪いもの(ガン細胞)を元々は戦争の兵器として開発されたマスタードガスを改良した抗がん剤で叩き殺す事が最善の手段として常識化されている、ガンも死ぬが健全な免疫細胞も死んでしまう。
免疫が殺されて喜ぶのは抗がん剤での攻撃を何とか凌いで生き残ったガン細胞だ。無敵の環境でガンは猛烈に増殖してしまうといった内容の本を読んだ事がある。
もういい加減に目を覚まし病気でいたんだ身体にとって何が一番大切なのかを知らなくてはならない、現在ガンは珍しい病気ではなくなってしまった。
今回はこの辺で閉じて豊田さんが実際に受けた治療については次回に書く事にする。
リンパ癌(悪性リンパ腫)の自然治癒3
前回は肝臓へのガンの転移が心配されていたが、精密検査をしても異常がなかったものの、肝機能を表すALPが上がってしまった原因は特定出来なかった事までを書いたが、今回はH医大で豊田さんが実際に受けた治療について本人の話を詳しく聞いて書いてみた。
入院から2ヶ月を過ぎた時点で抗がん剤を使う事を医師から勧められた豊田さんは、入院時に「これは治るから大丈夫」と医師から言われていたので、今まで拒否していたのだが承諾して受ける決心をした、癌と診断されてから2年半が過ぎた時点での決断だった。
A・B・V・D(アドリアシン・ブレオマイシン・エクザール・ダカルバシン)という4種類の薬品を使ったらしいが、尿がピンク色に変色したのを見て驚いた程度で、巷で言われる激しい吐き気や髪が抜けるといった副作用は全く出なかったと言っていた。
状態が良いので低濃度の薬を使ったのだろうが副作用も無く一度の抗がん剤で腫瘍は全てスーッと消えてしまったとの事だったが、医師から「万全を期す為に」との説明で合計16回の抗がん剤治療を受ける事になった。入院中の8月に2回、それ以後は21年の3月まで月に2回を外来で受ける事となった。
これについては豊田さんとしてはかなり不満があったらしいが、「抗がん剤というものはそうしたものだ(何クールかに分けて回数を重ねる)」と説明されれば断る事も出来なかったと話していた。
この様に20年8月中旬に外来の必要はあったがめでたく退院でき、抗がん剤治療が終了した21年3月下旬にはペット検診も受ける事にして、異常なしの検査結果を手に入れることが出来た。K市民病院では余命1年とまで言われたが寛解となった。
少し横道にそれるが、ガンはリンパに乗って転移する・・・といった話はいったい何なのだろうか?子宮ガンや乳がんでリンパ節を切除するが、本当に意味があるのだろうか?リンパ節の切除が原因でリンパ浮腫が起きて苦しむ人は驚くほど多い。
豊田さんの場合はリンパ節そのものにガンが発生したのだ。本当にリンパに乗って転移するのであればK市民病院でガンと診断されてから2年半にもなったのだからどこか別の所にガンが発生しなくては道理に合わない・・・世間の常識が疑わしい。
話を戻すが、こうして書くと短く簡単に過ぎた日々のように感じるが、豊田さんにとっても私にとっても永い期間に思えた。
当の本人は親戚や友人からは変人扱いされて病院へ行けと言われるし、整体で癌が治る訳がない、宗教ではないのか?等とも言われたりもしたと聞く。その時に豊田さんは、「それほどまでに心配してくれるのなら、俺がどの様な治療を受けているのか見てみないか?」と聞くと
「そんな物を見ても解らない・・・」といった返事しか返って来なかったらしい。要するに無責任な忠告でしかないのである。世の中の常識だけを何も知らずに信じた中身の無い低いレベルの忠告だった。そうした反発の中でも確実に結果は出た。
しかも豊田さんの場合は病院との連携みたいなものが、私個人は除外されていたものの出来たように思う。御前崎市のO先生には感謝しなければならない。
これから先の時代には患者と医師との間に私達のような自然療法の治療家や食事指導の専門家も間に入り、キチッと情報交換をした上で患者にとって無駄なく、有効な治療がもっと手軽に出来る世の中になれば良いのだが、まだまだ簡単には実現できないだろう。
今までに作られた常識だけを誰もが何も疑わず、病気になれば病院で治して貰えると信じ込み、自分の身体の仕組みを知ろうとしない。
医師も自分たちが学んだ事だけが正論であると、他の情報は頭から否定して研究する意欲も無い。意欲というより医療機関に所属している限りそうした自然療法的なものを研究する事が出来ない仕組みになっているのだろう。
勿論その様なお医者さんばかりではなく、最近では免疫を研究する先生も実在するが、まだまだ絶対数の不足で一般的でないし、保険の適用もされていないのが現況だろう。
そうだったら一般の人間が賢くなる他に道は無い。
病院に行った事のある人なら経験があるだろうが、医師は患者の身体を触ろうとしない、触らないから手先のセンサーも磨かれない。検査機器ばかりに頼った医療は
近代的で精密な感じはするが、それだけでは簡単に解るものも解らない場合も多いつまり完全に壊れた物は解っても、壊れる前兆のような異常が機械では読み取れない。今のままの医療制度で良いのだろうか?
私達は指先で患者を触れば何となく何処が悪いのかが解ってしまう。人の身体は誰でも同じ構造をしているのだから肌の温度や筋肉の硬さで異常が必ず見えて来る。
健康な人とそうでない人の差は歴然と出てしまうのだ。私達が特別な能力を持っている訳ではなく、誰しもが持って産まれた事ではあるが体験しないから理解できないだけの話なのだ。さわり慣れれば見えてくる。
最近よく思うのだが、学校の体育の授業にでも私達がやっている調整を教えてはどうだろう。野球やサッカーを習うように、小学生から取り組めば高校卒業までには相当な技術が身に付くだろう。社会に出てから使う事もない方程式を覚えるよりは役に立つ、家庭に帰り家族を調整すれば日本国民の病気は必ず減ってしまうだろう。
病気が減るから病院は交通事故などの救急に力を集中できるし、薬も減るから無駄な医療費も激減して国家予算は大幅に余裕が出る。税金も減るし生活も楽になる。
こんな馬鹿げた事をボーっと考え、夢見る私はやはり極楽トンボなのかもしれない。