不妊と背中の意外な関係 藤枝市Iさん32歳
不妊の原因が背中の歪みにあった
11回の通院で自然妊娠できた 藤枝市 Iさん
不妊の原因として見落とされているのが、背骨の歪みです。不妊症といえばどうしても下半身の生殖器官に注目してしまいますが、驚くほど多くの女性が背骨の歪みを原因とした消化器系の臓器の機能不全によって妊娠できないといった事で悩んでおられるものと推測します。
藤枝市のIさんの奥さんもそうでした、知人の紹介で来られたこの女性を調べたところ、不妊の女性には珍しくお腹は柔らかかったので、私は栄養過多でも妊娠し難いといった内容の話をしました。
これは植物や動物の全てに当て嵌まる法則ですが、栄養過多になるとその環境に満足してしまい、子孫を残そうとする本能が衰えるという事です。
植物は栄養過多となると枝葉ばかり茂り果実は育ちませんし、貧困の国ほど子沢山になり裕福な国は少子化となります。栄養失調でも困りますが、栄養過多は生殖機能が下がる事を覚えておいて下さい。
Iさんはご主人の精液検査もして、精液に問題があるとの検査結果でしたが、その問題については当院の指導により問題をクリアしたものの妊娠出来ませんでした。
夫婦共に生殖器官には問題がないのに不思議に思いましたが 今まで見落としていた新たな問題点を発見し、自然妊娠に成功しました。その問題とは背骨の歪みを原因とした、消化器系の臓器の機能不全でしたが、その話を詳しく説明します。
臓器はお互いに助け合いチームワークを組んで働いている
動画での症例発表に協力してくれた田中愛さんと全く同じ様に、藤枝市のIさんも脂質の分解にトラブルがあって、男女共に生殖器官には直接的な問題がないのに妊娠できなかったのです。
彼女の背中を注意深く調べたところ、肩甲骨の高さ周辺の背骨に歪みがあって、骨のキワを押してみるとキリッとした痛みを訴えました。その部分の筋肉への血流障害により酸欠痛があったのです。
左右の肩甲骨の下端を結んだ位置が、胸椎7番ですがその上下の胸椎5~10番が膵臓・胆嚢といった油の分解に関係する支配神経の出どころなのです。この周辺の背骨に歪みが出ると油の分解が悪くなり、胃がムカついたり油っぽい食品が苦手となります。
何となく不妊には関係ない話に聞こえてしまいますが、実はこれが不妊にはとても大きな影響を出してしまうのです。つまり油の分解が悪くなる事で未分解の脂質が血中に混入してしまい結果的に卵子の表面に付着して卵子の外膜が脂質で肥厚してしまうのです。
脂分でコーティングされ厚くガードされた卵子では、たとえ元気な精子であろうとも容易にはその膜を突き破り卵子の中に入り込めません。つまり背骨の歪みが原因で受精しにくい状態となってしまうのです。
臓器の自律神経支配図を見ても解かりますが、背骨の5~10番からは胃・肝臓・胆嚢・膵臓といった臓器への支配神経が出ています。不妊の原因を調べる上で欠かせないのが背骨の歪みであると考えます。
ではどうして背骨が歪むのでしょうか?それはストレスにより背骨の土台である骨盤が歪む事が原因です。それと同時に鎖骨にも歪みが出ますが、それにより鎖骨の下を走る太い血管が圧迫され背中の筋肉への血流も悪くなり、酸欠痛も起こします。背骨のキワを押すと痛いのはそのためです。
術前と術後の鎖骨検査の写真を見ても解かりますが、Iさんの左の鎖骨には歪みがありました。これはストレスにより右の骨盤が歪み、その右の骨盤を就寝時に無意識に庇い左を下にして眠る生活が続くからです。
この左の鎖骨が歪むといった例は大変に多く、左目や左耳の不調とか左側に出る偏頭痛など多くのトラブルを起こす原因となっています。それらは全て鎖骨の下を走る血管の圧迫による血流障害から起きているのです。
注意 『人体解剖学図譜集』株サプライ発行より引用させて頂きました。
鎖骨の歪みはそれだけでなく、副交感神経の伝道障害も起こしてしまいます。臓器の自律神経支配図を見れば解かりますが、各臓器へ青色の線で示されているのが鎖骨の下を通る迷走神経で、これが副交感神経なのです。つまり鎖骨の歪みは血流と自律神経の乱れを起こしてしまいます。
結局Iさんは奥さんが11回、ご主人が3回という少ない通院回数で念願の自然妊娠に成功しました。不妊症も身体全体の問題として考えなければならない事を証明した症例でした。