アトピーの痒みが消える理由
調整を受けると痒みが消える?
アトピーで通われている焼津市のOさんから「調整後には痒みが消えたり軽減する」とした話を聞いたので、その件について説明したいと思います。
体温が上がるのに痒みが消える理由
一般的には「体温が上がる入浴や運動の後に痒みが強くなる」とした話はよく聞きますが、調整後には血流の改善により体温が上がっているのに、痒みが消えるのですから何となく不思議な話しに聞こえてしまいますが、それには確たる理由があります。
痒みを抑える天然無害なステロイド
彼女が証言している痒みの消失は、調整による身体の変化により体内で作られた副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)が血液により炎症を起こしている細胞に届けられ痒みという炎症が鎮められて起きる現象です。では彼女の身体にはどの様な変化が起きたのでしょうか?どの様なプロセスを経てステロイドホルモンが分泌されたのかを説明します。
ステロイドホルモンは副腎から分泌される
副腎は左右の腎臓の上部に貼り付いているような形で痒みなどの炎症を鎮めるためのホルモンを分泌するために働いています。しかしこの副腎が健全であったとしても、それだけで【ステロイドホルモンが分泌される】訳ではありません。副腎には刺激が必要なのです。つまり副腎は単独では働けず脳下垂体からの副腎刺激ホルモンが出されないと働けないといった仕組みになっています。
脳下垂体からの副腎刺激ホルモンの作用
脳下垂体からのホルモンで有名なのが排卵をさせる為の 卵胞刺激ホルモンだと思いますが、副腎にホルモンの分泌を促す【副腎刺激ホルモン】も忘れてはならないホルモンです。このホルモンに刺激されないと副腎がたとえ元気であっても働けない。とした仕組みになっています。これで痒みで苦しむ人は下垂体の働きが低下している。という点に気付くべきだと思いますが如何でしょうか?
脳下垂体の機能が下がる理由
ここでも新鮮な血液が届かないと身体の全てのパーツは細胞レベルから機能が落ちてしまう。という大原則を想い出して下さい。
下垂体も細胞の集合体、下垂体の働きが低下している人に共通しているのが【首の硬さ】です。彼女の首にも筋肉の硬縮がありました。首の筋肉が硬いという事は頭部へ血液を運ぶ血管が圧迫されている事に気付くべきです。
首の骨の横突起のトンネルを潜り通るような形で血液を運ぶ【頸椎動脈】の特徴を説明します。首の骨の最上部を通る血管を注意深く見て下さい。
骨のトンネルを通って頭蓋骨へ入って行く血管は4回も5回もくねくねとカーブをしながら頭部にある各パーツへ血液を運びますが、このカーブこそが曲者(くせもの)で血流を悪くさせています。水道のホースも曲がった所は水の流れが悪くなります。血液とてその仕組みは同じです。血流が悪くなればその周辺の筋肉にはコリが出ます。筋肉が硬く凝ればますます血管を圧迫してしまい血流が悪くなります。
痒みが消えたのはステロイドホルモンの作用
ここまでの説明で彼女の証言での「痒みが消える」とした現象が理解出来たのではないかと思います。彼女の証言で【5回ほど通院した頃から調整後に痒みが消えるようになった】とした話がありますが、その頃になってやっと脳下垂体への血流が改善され始めた。と言えるのだと思います。脳下垂体への血流が5回ほどの通院で回復したのでしょう。
細胞の活性化には新鮮な血液が必須栄養素
自然療法は骨格の歪みを正し血管の圧迫を解消させ、血流を正常化させるとした基本的な理論から成り立っています。血流が改善されることで酸素欠乏で元気を失くしていた細胞たちが、新鮮な血液により活性化されて機能低下をしていた各パーツは元々の働きを回復させる事が可能になって行くのです。
健康な人は体温が上がっても痒みは出ない
整体を受ける事で血流が改善され体温が上がります。そもそも体温は血液が流れる時に血管に起きる摩擦熱です。写真は彼女の術前と術後の腹部の体表温度ですが術前と術後では約2.7℃ほど温度が上がっています。体内温度はこれ以上に上がっている筈です。こうした体温の上昇があっても【痒みが消えてしまう】という事は副腎皮質ホルモンによる作用であると言える筈です。つまり健康な体質に変化している事の証明でもあります。私たちはこうした実体験から得た情報と解剖学を照らし合わせた独自の医学理論を作っていますし、これからも研究を続けて行きます。
しかしながらあくまでも仮説です
私たちは医師ではありませんし薬剤師でもありません。ですのでこの様な研究から導き出された理論はあくまでも仮説でしかありません。ですので現在の医学研究は何を目的として研究されているのかについて疑問に思う時も多々あります。今まで通りステロイド治療はステロイド軟膏を主とする。とした姿勢が正しいのか、自然療法の理論を取り入れるべきかはあなたの感性にお任せします。